先日都内を歩いていて、靴墨を買おうと思っていた事を思い出した。
ちょうど、何でも売っている大手ディスカウントショップの近くだったので、
立ち寄って靴売場を探した。
ゴチャゴチャしていてどこにあるのかわからない。
まったくこのてのショップはわかり難いものだと思いながら、
見つかりそうも無いので・・・靴墨があるかどうかをお店の人に尋ね、
「こう行くと靴売場がありますよ」と“靴売場”の場所を教えてもらい、
やっとのことたどり着いた。
しかし、目当てのものが見つからない。
リキッドタイプのものしかないのだ。
名前はどうであれ、“私にとって”これは靴墨とは言わない。
もう一度近くの店員さんを探して、靴墨があるかどうかを尋ねる。
元気良く、「ありますよ!」
この棚の向こう側のこれこれの・・・・と一通り説明を受け、やっぱりあのあたりに有ったのかな?
と思い、もう一度“同じ場所”へ引き返し探してみるが“靴墨”は無い。
また同じ店員さんの所へ戻り、
今度は、
「あのタイプしか無いのですか?」
「昔ながらの靴墨がほしいんですよ」
と訴える。
え~と・・・むにゃむにゃ何かをつぶやきながら、私を置いて売場へと急ぐ店員さん。
その後を慌てて追いかける私。
売場に着き、
店「ココにあります」(自信たっぷり)(笑)
私「液体じゃないのがほしいんです」
すこし探しながら若い店員さんは「あ~うちにはこれしか無いですね~」
そうですか・・・と言いながら残念そうに立ち去ろうとする私に・・・
(アっと気持ちを切り替えたような様子で)
「それなら○△□…に行けばあると思いますよ」
「この時間ならまだ開いてます」と、(とってもニコニコしながら)
なんと他の店をご丁寧に教えるではないか。
とてもうれしい気持ちになって、礼を言い、その店を後にした。
ちょっとした心遣い?が、なんとも言えないすがすがしさを感じ、
歩きながら心の中では「(またくるよ!)」とつぶやいていた。
この話の中の出来事、一つ一つに解説をつけるのは可能だ。
どの段階でも「こうしたほうがいい」「こう言ったほうがいい」という、
紙一重的な事があり、その対応次第で相手の印象はガラリと変わる。
これを読んでいる方も、自己都合で無く、
相手の立場に立てる方が多いと思うので、皆さん気がつくはずではないだろうか。
私はこの店に対し、入店後から悪い印象を積み重ねていったが、終わりよければすべて良し。
人間も、店も、完璧は無い!
その戦略や、目指すところ、性格や独自の文化等々でやれることやれないことは必ずあり、
完璧を目指すとうまく行かない事もある。
私は独自の判断?で、私の様子を見て、
他の店に私を導いたこのスタッフに拍手を送りたい。
このエピソードひとつで、様々な議論がたくさんできそうであるし、
販売に関わる方なら、「いや私ならこうする」といった幾多の対応手段が出ると思う。
また買う側の立場の方は、「私ならこうしてほしい」と思う事もあると思う。
しかし、時間の無かったその時の私にとって、
一番ありがたい対応をして頂いたと今でも思っているので、「終わりよければすべて良し」である。
・・・そう思いながらも、
もっとこういう方法もある・・・
といくつもいくつも考えるのが面白くてたまらない・・・
だが、「なんだなかなかいい店じゃないか」と
あっという間に思う私が単純なのかもしれないが・・・(笑)
あなたなら、いかがでしょう?