無機質になりがちな工場にとっても、外部の人との接点になる見学コースは、企業イメージ(価値)を高める場所となる。一般の消費者へのアピールだけでなく、食品会社と新しい取引を始める企業は必ず契約の前に工場を見学する。当然のことである。古い建物であり、お金もかけられない。あきらめのような雰囲気があった・・・
(一例として、一番上の写真について)
この環境におこなったことは、下記のとおりです。高額な費用がかかることは何もしていませんが、アイディアだけでここまで印象が変わります。
■天井
・塗装のみ・ロゴ書き
■壁全体
・塗装(白)
■壁のパネル部分
・壁のグレーは塗装のみ
・パネル(赤枠)は製作(写真含む)
■腰の掲示板(斜めの部分)
・塗装のみ・掲示物の交換
食品工場が外部の来客等を案内するコースの環境デザインです。外部内部含めて、かなりたくさんの内容がありますので、これはほんの一部も一部としか言えません。
工場というのは一部の業界を除きその目的から、必然的に無機質なものとなっています。すでに存在している工場内の各施設や、内部の製造ラインをガラス越しに見る空間を、親しみやすいものへとデザインしました。
既存の建物や機能をうまく利用することを考えないと、見学範囲(距離)からいって多くの施工コストがかかってしまいます。そのあたりに苦労をしながら、企業の価値を高めることを考えるのはとても面白い作業です。